子供の発音が悪いと思ったら、「子供が発音しやすい環境」を作ることが大切!言語聴覚士が解説!

発音は早くはっきりする子供と、遅くまでかかる子供がいます。

発音の発達には個人差が大きいです。

一歳代で大人顔負けにはっきりしている子供もいれば、4歳を過ぎてもむにゃむにゃの子供もいます。

学校に入る頃には大抵の子は日本語五十音がはっきりしてきます。

字が読めるようになる9歳頃にはほとんどの子が正しい発音になります。

発音は身体全体の動きと一緒に育ちます。

赤ちゃんは最初全身がバタバタ一緒に動いてしまいますが、だんだんに頭だけ、手だけ、足だけを動かすことができるようになります。

大雑把なゆっくりした動きがまず完成して、次第に細いスピードのある動きができるようになります。

言葉もこれと同じで、 まず喃語(ムグムグ、ウックンウックンなど)で舌やのどの大まかでゆっくりした動き声の出し方の練習をします。

言葉を言うには呼吸を始め、身体全体が上手に動くことが第一です。

体の動きが滑らかになってくると、下とか唇の筋肉を細かく調整して動かせるようになります。

これが大体5歳から6歳頃なのです。

「あいうえお」五つの母音がはっきりするのは3歳過ぎです

日本語には「あいうえお」五つの母音があります。

赤ちゃんや小さい子は「あいうえお」もはっきりしません。

全部「うー」みたいな音です。

舌を操る脳の動きが未熟なため舌の動かし方が不器用なのです。

最後にはっきりするのが「あ」、次に「い」と「う」、最後が「え」「お」です。

3歳頃になるとだいたい「あいうえお」がはっきり分かれてきます。

もちろん個人差はあるので、3歳頃にはというのはあくまで平均です。

「子音+母音」で一単位の日本語

日本語は子音と母音で一つの音になっています。

たとえば、「ぱ」は「p/a」ですし、「と」は「t/o」です。 「たいこ」と発音するには「t/a/i/k/o」と5回も下の形を変えるのですから大変ですね。

「ママ」「ブーブ」「マンマ」など、唇を使う音をまずいえるようになります。

赤ちゃんは「ママ」「ブーブ」「マンマ」など、唇を使う音を最初に入れるようになります。

唇を閉じて話すだけの簡単な音だからです。

おっぱいやミルクを飲む時に、話しかけるお母さんの口元をじっと見ながら覚えているのかもしれません。

難しい音の代表選手「さしすせそ」「らりるれろ」

次にできるようになるのが舌の先を使う「た・て・と」や「ちゃ・ちゅ・ちょ」

真ん中をつかう「や・ゆ・よ」や「ひ」

下の奥を持ち上げる「か」「が」

最後までできないのが「さしすせそ」「ざじずぜぞ」「らりるれろ」です。

この音は、とても難しくて6歳近くまで、言えない子も珍しくありません。

さ行(ざ行)が言えないのには理由があります。

小さい子は上顎のカーブが浅く、口の中が狭いので、「さしすせそ」が発音しにくいのです。

「うさぎ」が「うたぎ」「うちゃぎ」「うしゃぎ」に、「おそら」が「おとら」「おちょら」「おしょら」になってしまいます。

顔や口全体のサイズが大きくなって、口の中で下が自由に動かせて、下の操り方が上手になるにつれて、自然に改善していきます。

ら行について

ら行はだ行になったり、省略されたりします。

「ロケット」が「どけっと」 「おけっと」に、「テレビ」が「てーび」「てぃでび」に。

これも下の犯し方がだんだん上手になると言えるようになってきます。

赤ちゃん言葉は無理に直そうとしなくても自然に治ります。

口のサイズや道具立てのせいで言えない発音を「さ、でしょ!」「さ っていってごらんなさい!」と責め立てるのはかわいそうです。

自分の背の高さではどうしても言えない高い棚の上に乗せた荷物を「さあとれ!とってみろ!」と言われてるようなものです。

背が伸びれば自然に届くようになるものですのでそれまで待ってあげてください。

舌が長いとか短いとか

舌が短いようなんですとか舌が長すぎるみたいなんですとか相談されることがありますが、舌の長さや幅といったサイズが原因で発音が悪いということはめったにありません。

私たちは自前の道具を上手に使って発音する能力があるからです。

舌が口の中で余っているように見えたり、長さが足りないように見えるのは、操り方が上手でないためです。

舌小帯が短いと言わたが

舌の裏の筋の事を舌小帯と言います。

赤ちゃんの事にぜっしょうたいが短いと言われたことがあると心配になりますが、舌が大きくなるにつれて 先の方が伸びて自由に動くようになります。

3歳過ぎてもあっかんべーと舌が出せなかったり、舌を出すとハートの形にくぼんでしまうような場合を除けば、ほとんど発音に支障はありません。

言葉の最後や最初だけしか言わないけど。。。

「りんご」を「ご」、「いちご」を「ご」、「だっこ」を「こ」、「でんしゃ」を「で」と、言葉の最後だけしか言わないかと思うと、「ポケット」を「ポ」、「ポテト」を「ポ」最初しか言わないことがあります。

これも、小さい子にはよく見られます。

頭の中で音を覚えている力や、発音の力が未熟なために起こります。

そのうちだんだん言えるようになります。

一つずつの音は言えるの、繋げるとめちゃくちゃになってしまう

スリッパのことを「シィッパ」といってしまう。

「ス・リッ・パ」と1音ずつ言わせると、「ス・リッ・パ」 と言える。

「スリッパ」というと、「シィッパ」となってしまう。

こんなことがよくあります。

こうなる原因は二つ考えられます。

一つは耳の聞き分け機能がまだ未熟で、音がお団子みたいにくちゃくちゃと固まって聞こえているのかもしれません。

もう一つの原因は、発音の力。

口や唇の形を「s/u/r/i/p/a」と素早く切り替えることができないため、音を省いたり、後にくる音に引きずられてしまったりするのです。

「シィッパ」は/r/を省略し、後にくる/i/の音に引きずられています。

発音のはっきりしない子、発音を間違える子はこんなことに気をつけて

大人が発音の良い見本・正しい手本となりましょう。

大人がゆっくりはっきり聞き取りやすい発音で話しましょう。

「言ってごらん」と試したり「駄目じゃないの」と言い直しさせるのはやめてください。

子供に自分の発音のおかしさを意識させるばかりではなく、どもりや引っ込み思案、あるいは小さい子に乱暴するなど他の問題を引き起こすこともあるため注意しましょう。

間違った発音をしたら正しい見本をさりげなく示します。

子供がカラスの事を他「タアチュ」と言ったら、「あ、ほんとだ」と認めてから「カラスだね」と返事をしましょう。

話し方ではなくてお話の内容をよく聞いてあげましょう。

ちょっとくらい間違っていても音がおかしくても、自分の話すことの内容を伝えたい気持ちが十分受け止められていると感じると、子供はお話しするのが好きになります。

焦らないで見守ってください

大抵の場合は、遅くても5歳ころにになると、ちゃんとした話し方ができるようになるものです。

発音の感性が早い子と遅い子は確かにいますが、それは個人差ですから、焦らずに見守ってあげることが大切になります。

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