はじめに
認知症の過程の中で、お風呂を嫌がるようになることはよく見られます。デイサービスなどでは入ってくれても、自宅では全く入ってくれない、なんとかお風呂までは入ってくれても体を洗ってくれない…というような症状が起こってきます。
その都度、風邪を引いた、熱がある、さっき入ったなどと言い訳をするようにもなります。冬場などはよりそういった傾向になりがちです。
裸にされることに恐怖感や不安を感じることも一因と言えるでしょう。無理にお風呂に連れて行こうとすると、余計に嫌がり、悪循環になることもあります。清潔を保つためにもお風呂は大切な生活の一部です。
嫌がってなかなか入ってくれない時にはどうしたら良いでしょうか。
お風呂を嫌がられた時の対処方法
まずはお風呂への誘導の仕方です。
家族が入っているのを手伝って欲しい、例えば背中を流して欲しい…というように話をし、お風呂へ来てもらうように促すと、お風呂まで来てくれたということもあります。
お風呂に来てもらうのに何か役割を持たしてあげるのです。
背中を流してもらうためには、自身も服を脱いでお風呂に入らなければ濡れてしまうよと促し、服を脱いでもらいます。
そして、家族の身体を洗うだけでなく、その流れで本人の身体も流してあげるともちかけるのです。
リズムに合わせて体を洗うのも良いでしょう。
歌を歌うように身体をリズムに合わせて洗うとスムーズにいったという例もあります。
また、お風呂の時間もポイントです。
夕方以降になると疲れてしまい余計にお風呂を嫌がることもあります。
朝の目覚めと同時にお風呂へ入るという生活リズムにするとお風呂を嫌がること無く入ってくれるということもあるので、どの時間帯ならばお風呂に嫌がらず入ってくれる…というタイミングを見つけてみてください。
おわりに
入浴は清潔を保つためにも日常生活の中では必要不可欠なものです。しかし、認知症の人は入浴を嫌がるということがよくみられます。入ってしまえばスッキリするのに、そこに至る過程がスムーズに行きません。
ポイントは、お風呂に誘導するのに何か目的を持ってもらう、お風呂に入るタイミングはいつが良いのかを試してみるというところです。色々な声掛けやタイミングを試してみて、一番スムーズにいきやすいところを探してみてください。
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