CAT 標準注意検査法



CAT 標準注意検査法とは

注意障害が疑われる方に対して、注意の障害の有無、程度、質を把握するために行われる検査です。CATは、7 項目から成り、それぞれ評価する注意の質が異なります。専用の検査用紙、CD を用い、正答率や的中率、所要時間を求めます。 現場ではキャットと呼ばれており、言語聴覚士、作業療法士が主に検査を行います。評価場所は、音、景色、物などの刺激が少ない個室が望ましいです。

評価の方法

下記の7つの各項目で所要時間、正答率、的中率、達成率などを求めます。 求めた所要時間、正答率、的中率、達成率を、年齢別のデータと比較したり、個体内差を比較し、その結果から、日常生活、仕事、学業への影響を予測します。

1. Span(スパン)

Span には数唱と視覚性スパンの2 つがあります。数唱は、検査者の読み上げた数系列を復唱または逆唱します。視覚性スパンは、図版に描かれた 9 つの正方形を検査者が順に指差すの見て、同じ順序または逆の順序で指差しをします。 Span では、短期記憶や作動記憶(ワーキングメモリ)が評価されます。作動記憶とは、保持時間数秒という非常に短い記憶力で、保持と処理を並行して行う記憶をいいます。

2. 抹消検出課題

抹消検出課題には、視覚性抹消課題と聴覚性検出課題の 2 つがあります。視覚性抹消課題は、用紙に並べられた記号または文字列から、指定されたターゲットにのみ印をつける検査です(図 2a)。聴覚性検出課題は、CD から流れる5 種類の語音のうち、指定されたターゲットのときだけ、机を叩くなどの反応をします。 抹消検査課題では、長く集中する力(持続性注意)、邪魔を抑制し、必要なものにだけ反応する力(選択性注意)を評価します。

3. SDMT(Symbol digit modalities test)

SDMT は、制限時間内に、記号と数字の対応表をもとに、記号に対応する数字を記入していく検査です。 SDMT では、注意の配分性が評価されます。配分性注意とは複数の情報に同時に注意を向ける力のことをいいます。


4. 記憶更新検査

記憶更新検査は、検査者が読み上げる数系列のうち、末尾 3 つないし 4 つを答えます。 記憶更新検査では、作動記憶(ワーキングメモリー)が評価されます。

5. PASAT( パ サ ッ ト:Paced auditory serial addition test)

PASAT は、CD から流れる 1桁の数を聞いて、前後の数を加算して答えます。 PASAT では、配分性注意が評価されます。

6. 上中下検査

上中下検査は、「上」「中」「下」という漢字が「上段」「中段」「下段」にランダムに並べてあり、漢字の書かれている位置を音読する検査です。 上中下検査では、転換性注意が評価されます。転換性注意とは、異なる刺激や情報に対して注目を柔軟に切り替える注意力のことをいいます。

7. CPT(Continuous performance test)

CPT には、SRT 課題、X 課題、AX 課題の 3 つがあります。パソコンの画面上に 1 つずつ呈示される数字に対して、それぞれ指定の条件でキーを押します。 CPT では、持続性注意、選択性注意が評価されます。

CATのメリットとデメリット

メリット

20 〜 70 歳代の年齢別に基準値、カットオフ値が設定されており、客観的評価が可能です。

デメリット

  • 失語症、記憶障害など、注意障害以外の高次脳機能障害の影響を受けます。
  • 認知機能低下例では低成績となります。

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