Zancolli(ザンコリ)の上肢機能分類とは
Zancolli(ザンコリ)の上肢機能分類は、頸髄損傷者の上肢残存機能からみた分類です。各髄節を残存する筋に応じて詳細に分類したものになります。 頚髄損傷者にリハビリでADL(日常生活動作)訓練を行う場合には、損傷レベルにより到達目標がことなるためZancolliの上肢機能分類を参考にしてADL(日常性活動)訓練を行われることが多いです。
Zancolliの上肢機能分類
Ⅰ群
可能な動作:肘曲げ
レベル:C5
主な筋肉名:上腕二頭筋、上腕筋
分類の詳細
A 前腕にある肘を曲げる筋が弱い C5A(IA)
B 前腕にある肘を曲げる筋が強い C5B(IB)
Ⅱ群
可能な動作:手首を手の甲の方に持ち上げる
レベル:C6
主な筋肉名:長・短撓側手根伸筋
分類の詳細
A 手首を手の甲の方に上げるのは可能だが弱い C6A(IA)
B1 手首を手の甲の方に上げる力が強いが、下記のカは十分ではない C6Bl(ⅡB1)
B2 手首を手の甲の方に上げる力が強い。前腕を内側に捻る事が可能 C6B2(ⅡB2)
B3 手首を手の甲の方に上げる力が強い。さらに、手首を手の平側へ曲げる力と、肘を伸ばす力がある(一般にはC7レベルとなります) C6B3(ⅡB3)
Ⅲ群
可能な動作:指を伸ばす レベル:C7
主な筋肉名:総指伸筋、小指伸筋、尺側手指伸筋
分類の詳細
A 小指側の指が伸ばせる C7A(ⅢA)
B 全ての指が伸ばせる C7B(ⅢB)
Ⅳ群
可能な動作:指を曲げる
レベル:C8
主な筋肉名:深指屈筋、固有示指伸筋、長母指伸筋、尺側手根屈筋
分類の詳細
A 小指側の指が曲げられる C8A(ⅣA)
B 全ての指が曲げられる C8B(ⅣB)