記憶障害による作話とその対応について

記憶障害による作話とは

geralt / Pixabay

作話とは、実際になかった出来事を誤って追想されるような現象のことを言います。
実際になかったことのため、内容にばらつきがあったり、その都度話が若干異なったり、同じことが何度も繰り返されたりします。

脳に器質的な障害が起こることで見られる症状である当惑作話は、内容が一貫せず、周囲の意見に揺れやすい傾向があります。
記憶の欠損に伴う当惑から、それを補うために話を作っている部分が大きいことが特徴です。

精神疾患の妄想とは異なり、実際に起ったことの話が膨らんだり、盛って装飾されたり、記憶の断片を無造作につなぎ合わされたりして作られることが多いです。

記憶障害による作話の対応ポイント

周囲が注意して対応していかなければなりません。
事実と異なるような作話をしていると気付いたら、少しずつ修正していくことが必要になります。

しかし、真っ向から反対するような対応は良いとはいえません。

記憶が出来ず、混乱や当惑していることによって起こる作話なので、より不安を増長しかねないからです。

まずは軽く受けとめて、少しずつ修正するような対応を心がけてください。
作話にずっと付き合うこともあまり良くないので、タイミングを見計らって会話を切り替えるようにしましょう。

ただ、その内容が作話なのかどうなのかの判断は難しい時があり、それによりトラブルを引き起こす可能性があります。

なるべく状況が分かる人がそばにいることが大切ではありますが、少しでもトラブルを避けるためには、支援者がそばにいない時には障害を理解してくれるような環境下での活動を中心にせざるを得ません。

また、記憶を整理するような場を作り、本人の持つ断片的な記憶をつなぎ合わせていくのもひとつの手段です。

一般社会に急に戻ると、問題が生じやすい症状ではあるので、周囲のサポートが必要になります。

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