記憶障害でお困りの方必見!記憶を助けるツールを紹介

はじめに

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記憶障害は社会活動を行う上で大きな障壁となる障害です。
そんな障害の手助けとなるツールと、その活用方法についてをご紹介します。

記憶障害を手助けするツール

スケジュール帳

記憶障害の人に必ず持ってもらいたいものがスケジュール帳です。
様々なタイプのスケジュール帳があるので、どのような物がいいのかはケースによって選択するといいでしょう。

月間スケジュールタイプ

一ヶ月の予定がひと目で分かるタイプです。
カレンダーのように、日付の確認もしやすいです。
全体的に予定のチェックがしやすいため、未来の記録というつもりで使用する方法がベストです。

週間スケジュールタイプ

一マスの記入スペースが大きくなるので、月間よりも詳細な情報を書き込むことが出来ます。
日時・場所・約束の相手等と言ったことまで書き込む余裕があるため、予定を間違いにくくなります。
また、その予定後に出来事や感じたことなども書き込んでおけば、ちょっとした日記帳代わりにもなり、行動記録として後からの振り返りにも役立ちます。

フリーメモ

スケジュールに書き込めない量の項目については、詳細な予定を書けるフリーメモがあると便利です。
しかし、自由に書きすぎるとあとから見た時に情報が散乱してしまうため、書く時にルールを決めておくことも必要です。
そういった時に便利なのはインデックスシールです。
インデックスを作っておけば、フリーメモをさらに項目分けして情報の散乱を防ぐことが出来ます。

カラーペン・シールの活用

同じ分類の項目ごとに色を分けたり、シールを貼ったりなどして目立つような目印を作るのもひとつの手です。
最初に色やシールの分類にルール付けをしておく必要もありますが、あまり多くの分類にしすぎると逆に混乱を招くので、カラーなら3色程度の大まかな分類からスタートするのが望ましいでしょう。

以上のように、スケジュール帳の様々な様式を組み合わせることで、未来の予定・過去の履歴確認・重要事項の整理などが可能になります。
使いこなすまである程度訓練はいりますが、必ず役に立つアイテムになるので、活用できるように練習してください。

携帯電話・スマートフォン

携帯電話は予定管理をするための機能が備わっています。
特にスマートフォンには、様々なアプリがあり、これひとつで行動管理が十分可能です。
スケジュール帳のほうが使いやすいという人もいるかもしれませんが、携帯やスマホ世代の人達にとっては、画面を通して管理していったほうが便利に感じるかもしれません。
携帯電話やスマートフォンが最も便利なツールとして活躍してくれる機能のひとつにアラームがあります。
スケジュール帳に書いておいても、それを見忘れたら元も子もありませんが、アラーム機能にセットしておき、必ず携帯やスマホを身近に所持さえしておけば、予定を忘れる心配が激減します。
アラームも、予定の1日前、数時間前、数分前…と、様々な時間に設定して鳴らすことが出来るので、その予定に対しての気付きを数回に渡り促す事ができます。
アラームは、展望記憶の存在や内容を想起することを一度に出来る便利なツールです。
他にもボイスメモも使える機能です。
とっさのことで会話を覚えきれない時や、会議や授業での内容をICレコーダーがわりにすることも出来ます。
情報量が多すぎる時などはレコーディングしておけば後からゆっくりまとめることが出来ます。
そして、カメラ機能もとても有効な手段です。
記憶障害の人は、些細な事も覚えていられません。
ちょっとしたことでもカメラに撮っておけば、想起の手助けにもなりますし、会話のきっかけにもなれます。
また、掲示板やポスターなどの情報を撮っておけば、メモの代わりにもすることが出来ます。
携帯やスマートフォンは記憶障害の人にとってはかなり有効なツールなので、是非活用してください。

To Doリスト

To Do(やるべきこと)リストは、やらなければならないことを簡単に箇条書きにしたリストです。
こなしたものからチェックしたり消したりしていくことで、やり忘れを防ぐことが出来ます。
優先度の高いものなどを書き込むことも出来るので、どれからやらなければならないかということの確認もできます。
期限をチェックしたり、予定がかぶったりするということを避けることも使い方次第で可能です。
使い方としては、予定が混乱しないように、スケジュール帳の1日のスケジュールに書き込んだり、1日単位でTo Doリストを作ることが望ましいでしょう。

壁掛けカレンダー・ホワイトボード

書き込めるタイプの壁掛けカレンダーやホワイトボードは、ひと目で自分だけでなく周囲の人も予定が分かる便利なツールです。
情報を共有できるため、公共性の高い内容の予定はこちらに書き込んでおけば家族や支援者からのサポートも受けやすく出来ます。
しかし、持ち運びができるものではないので、随時予定を確認したりは出来ません。
他のツールも利用しながら、両方で予定を管理することでより安全に管理をしていくためのものだと思って利用するといいでしょう。

お薬カレンダー

記憶障害の人が薬を飲み忘れるということはよくあることです。
体調を整えるために必ず飲まないといけないものもあるため、薬の管理はとても重要です。
ただ飲むだけでなく、種類や数がその時々で違ったり、ちゃんと規定量のんだかどうかの管理もしていかなければなりません。
お薬カレンダーは、1回量を日付と時間に分けて分類しておくことが出来るものです。
カレンダーのポケットに入れるタイプや、ボックスで仕切りができているタイプなどがあります。
その日時のお薬を飲めば良いというだけの状態にしておけば、お薬を飲み忘れることは最小限にすることが出来るでしょう。

おわりに

記憶障害の人は、自身の未来の予定、今やるべきこと、過去に何をしたか…ということがわからなくなります。
それを補うために、様々なツールを使って確認をしていくことが必要になってきます。
上記のような様々なツールを使って、少しでも生活に混乱を招かないようにしていくことが大切です。

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