「あれ、今何してたんだっけ?」注意の切り替え、スムーズですか?
忙しい毎日、注意をスムーズに切り替えられていますか?
仕事、家事、育児——私たちは日々、複数のタスクを並行してこなしています。そんな中で、「あれ、さっきまで何してたっけ?」と手が止まることはありませんか?
それは、もしかすると「転換性注意」が低下しているサインかもしれません。
転換性注意とは?
転換性注意とは、状況に応じて注意の対象をスムーズに切り替える能力のこと。言い換えれば、「マルチタスクを円滑にこなす力」とも言えます。
例えば、こんな場面で発揮されます。
料理中:材料を切る → 火加減を調整する
会話中:相手の話を聞く → 自分の意見を述べる
仕事中:メールの返信 → 資料作成
このような行動がスムーズにできるのは、転換性注意が正常に働いているからです。
転換性注意が低下するとどうなる?
転換性注意が低下すると、次のようなことが起こりやすくなります。
一つの作業に固執し、次の作業に移るのが難しくなる
会話の流れについていけなくなる
状況の変化に適応しづらくなる
優先順位の判断が難しくなる
柔軟な思考ができなくなる
「一つのことに集中すると周りが見えなくなる」「会話中に話が飛んでしまう」——そんな経験があるなら、転換性注意が低下しているかもしれません。
転換性注意が低下する原因
転換性注意の低下には、さまざまな原因が考えられます。
脳の損傷(脳卒中、外傷性脳損傷など)
発達障害(ADHDなど)
精神疾患(うつ病、統合失調症など)
加齢
慢性的な疲労やストレス
薬の副作用
思い当たる節はありますか?
転換性注意障害の改善のためのプリントはこちら
転換性注意を改善する方法
転換性注意は、日々の習慣や工夫によって改善が可能です。
注意の切り替えを意識する(アラームやリマインダーを活用)
作業の優先順位を明確にする(TODOリストの活用)
時間制限を設けて作業する(ポモドーロ・テクニックを試す)
複数の作業を交互に行う(気分転換にも効果的)
専門家によるリハビリテーションを検討する
小さな工夫を積み重ねることで、注意の切り替えがスムーズになり、日常の生産性が向上します。
まとめ
転換性注意は、私たちの生活の質を大きく左右する重要な能力です。もし、注意の切り替えがスムーズにできないと感じたら、ぜひ今回紹介した方法を試してみてください。
そして、「改善が難しい」と感じたら、医師や作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士などの専門家に相談するのも一つの方法です。
日々のパフォーマンスを高めるために、まずはできることから始めてみましょう!
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