ブルンストロームステージ(Brunnstrom recovery stage:BRS)

ブルンストロームステージとは

ブルンストロームステージは、脳卒中などによる片麻痺患者の、上肢、手指、下肢の運動麻痺を評価するために用いられます。 ブルンストローム・ステージを評価することで、片麻痺患者の運動麻痺の程度を知ることができます。またその経過を追うことで、回復過程の指標にすることができます。 ただし、意識障害や重度の高次脳機能障害をもつ患者では、運動指示の理解が難しいことがあります。医師、理学療法士、作業療法士が主に評価を行います。

ブルンストロームステージの評価の方法

ブルンストローム・ステージは、それぞれのステージの運動項目が行えるかどうかを確認し、決められた運動項目が 1 つ以上可能であれば、そのステージと判定します。

検査姿勢は上肢・下肢とも、「ステージⅠⅡは仰臥位」、「上肢Ⅲ〜Ⅵは肘掛けのない椅子座位」、「下肢Ⅲ〜Ⅵは座位または立位」で行います。 ※座位での検査は背もたれのある椅子を利用し、立位ではベッド柵や平行棒を利用して転倒に注意する必要があります。

まずは、患者の関節可動域を確認し、患者に運動方法を教えます。検者の指示に従って、随意運動が出現すればステージⅢ以上となります。

随意運動がなければステージⅡ以下となり、連合反応の有無を確認します。

連合反応が出現すればステージⅡ、連合反応がなければステージⅠと判定します。

連合反応は、非麻痺側に最大限の運動を促し、麻痺側に反射性運動が出現するかどうかで確認することができます。

ステージⅢでは随意運動が出現しますが、その運動は単独の運動では行えず共同運動としてみられます。ここでの共同運動とは、患者が行おうとする運動が、運動麻痺のため、ほかの部位と同時に一定のパターンでしか行えない異常な運動の状態をいいます。

ステージⅢの随意運動が可能であれば、ステージⅣの運動項目が行えるかどうかを確認し、ステージⅣでは、共同運動の一定のパターンから分離した運動がいくつか可能となります。

ステージⅤは、さらに共同運動から分離した運動が可能となります。

ステージⅥは協調性のある運動が可能で、正常に近づいている段階となります。

各ステージの運動項目はこちら↓

ブルンストロームステージの運動項目

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