障害受容の段階

障害受容とは

自己の障害を適切に認識し、障害の回復を知的にも感情的にも断念し、障害に対する価値観の転換により自己を肯定的に捉え直し、能動的で建設的な新たな生き方を目指す心理状態をいいます。

障害受容の段階

ショック期→否認期→混乱期→解決への努力期→受容期(適応)

障害受容は、上記の段階を進んだり戻ったりしながら、経験するとされています。

ショック期

  • 障害の発生直後で集中的な医療を受けているときの心理状態の時期をいいます。
  • しばしば現実に起こっていることが、自分とは関係のない離人症的(無関心または感情が鈍麻した)な状態にもなります。

否認期

  • 身体的状態が安定して、心理的な防衛反応が起こっている状態の時期をいいます。
  • 生活目標や欲求は、健常時と変わらず、障害者と自分とを同一視 されることに強い反発をもつ時期です。

混乱期

  • 障害が完治することの不可能性を、否定しきれなくなっている状態の時期をいいます。
  • 現状をすべて他人の責任にして、怒り・恨みの感情をぶつけるか、自罰的に考えて悲嘆や抑鬱的になる時期です。

解決への努力期

  • 自己の責任の自覚として、前向きの建設的な努力がなされている状態の時期をいいます。 価値観を少しづつ再編成しながらも、新しい価値体系に十分な自信がもてないでおり、かなりのサポートが必要とされる時期です。

受容期(適応)

  • 価値の転換が完成し、社会での活動をはじめ、生きがいを感じるようになる状態の時期をいいます。
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