嚥下と呼吸の関係

嚥下と呼吸の関係

呼吸と囁下はともに口腔、咽頭、喉頭という連続した空間で、複雑に運動して調節されています。 呼吸は、息を吸う運動 (吸息)と 息を吐く運動 (呼息)の繰り返しですが、吸気時には、肺 (胸郭)が広がって空気を吸い込み、呼気時には、広がった胸郭が収縮して空気を吐き出します。このとき、上気道 (口腔や鼻腔と咽頭、喉頭)が開いていることが必須となります。

一方、嚥下とは、食塊を飲み込む一連の随意および不随意運動を指し、口腔期、咽頭期、食道期に分けられます。嚥下のメカニズムは、各期において5つのバルプ (口 唇、舌、軟口蓋、下咽頭、輪状咽頭筋)が脳の高次機能によって呼吸と統合され、十分に働くことが重要になります。

咀疇された食物は舌で咽頭へ送り出され、嚥下されます。

そのときに、軟口蓋が挙上することで口腔と鼻腔が遮断され、さらに下咽頭部の喉頭蓋、声帯が閉鎖し気道と食塊の通過が分離されます。呼吸も停止し、食塊は嚥下の瞬間だけ開く食道へと送り込まれていきます。

嚥下は呼吸を中断する動作であるため、呼吸と嚥下の微妙な調節が大変重要となります。

そのため、この呼吸と嚥下に関与する構造とこれらの複雑な運動にかかわる神経や筋肉に何らかの障害が生した場合に誤嚥しやすくなります。

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